DS5386 High-Voltage Electronic Load Module

最大1,250 VのパワーHILシミュレーション向け電子負荷

dSPACEのDS5386 High-Voltage Electronic Load Moduleを使用すると、モーター、バッテリ、およびパワーグリッドをHIL(Hardware-in-the-Loop)シミュレーション向けにエミュレートすることができます。これにより、最大1,250 Vの電圧と数メガワットの出力を使用してパワーエレクトロニクス制御ユニットをテストできるようになります。

この分野で最も一般的な使用事例には、自動車用トラクションモーター、産業用ドライブ、およびゼロエミッション航空機のインバータテストなどがあります。さらに、極めて柔軟な電子負荷により、あらゆるACおよびDCソースをエミュレートできるため、地上、空中、および海上で考え得るすべての電気ネットワークとして、またバッテリエミュレータとして動作させることが可能です。DS5386 High-Voltage Electronic Load ModuleをdSPACEのエミュレータラックに統合すれば、パワーHILテストシステムを構成することができます。これらのシステムは、パワーレベルでのHILシミュレーションを念頭に設計されているため、HILでの信号テストとダイナモメータやプロトタイプ車両でのテストとの間に生じる差異を埋めることができます。

主な利用効果

  • 最先端のマルチレベルハードウェアアーキテクチャと特許取得済みのオブザーバベースのモデル予測型電流制御(MPC)により、準連続的な形で滑らかに電流を再現
  • 低レイテンシのモデルインターフェースにより、数kHzまでの電気的周波数を電流ベースでエミュレート
  • 電源および負荷エミュレーションに同じモジュールを使用することで、高い拡張性を実現
  • 設置要件が最小のアセンブリに適した高エネルギー密度のコンパクトな設計
  • 環境条件に適した使いやすい水冷式パワーエレクトロニクス
  • 主電源へのエネルギー回生を必要としない循環型エネルギーフローによる効率的なオペレーション(エネルギー回生により電源に必要とされるエミュレーション電力の15%未満)

モジュール型のアプローチに基づくdSPACEパワーHILテストシステムは、幅広い用途や個別の出力範囲に合わせて容易に調整することができます。そのため、システムは任意の数のDS5386 High-Voltage Electronic Load Moduleで構成することが可能です。

ここに掲載されている構成はエミュレータラック1台に設置できる最小構成です。複数のモジュールまたは複数のラックを並列に接続してさらに出力を高めることも可能です。そのため、電圧範囲が0~1,000 V、出力範囲が数kW~数MWのあらゆるシステムを構築することができます。

用途 構成
太陽光インバータのテスト
  • 太陽光発電モジュールエミュレーション用モジュール×2
  • 3相ACグリッドエミュレーション用モジュール×3
風力インバータのテスト
  • 3相ACグリッドエミュレーション用モジュール×3
  • 発電機エミュレーション用モジュール×3(発電機の相ごとに1つずつ)
産業用ドライブのバックトゥバックテスト
  • 3相ACグリッドエミュレーション用モジュール×3
  • モーターエミュレーション用モジュール×3(モーターの相ごとに1つずつ)
モーターインバータのテスト(3相他励式同期モーター、SESM)
  • 高電圧バッテリエミュレーション用モジュール×2(バッテリの電極ごとに1つずつ)
  • 界磁回路巻線エミュレーション用モジュール×1
  • モーターエミュレーション用モジュール×3(モーターの相ごとに1つずつ)
モーターインバータのテスト(6相永久磁石同期モーター、PMSM)
  • 高電圧バッテリエミュレーション用モジュール×2(バッテリの電極ごとに1つずつ)
  • モーターエミュレーション用モジュール×6(モーターの相ごとに1つずつ)
DC/DCコンバータのテスト
  • 高電圧バッテリエミュレーション用モジュール×2(バッテリの電極ごとに1つずつ)
  • 低電圧バッテリエミュレーション用モジュール×2(バッテリの電極ごとに1つずつ)
車載充電器のテスト
  • 3相ACグリッドエミュレーション用モジュール×3
  • 高電圧バッテリエミュレーション用モジュール×2(バッテリの電極ごとに1つずつ)

パラメータ 仕様
電圧
  • 最大1,250 V DC 1)
電流(AC)
  • 75 A RMS
  • 90 A ピーク (1 s)
電流(DC)
  • 65 A
  • 90 A ピーク (1 s)
出力
  • 電圧範囲全域で電流ディレーティングなし
モジュール方式
  • 並列接続をサポート、電源および負荷エミュレーションに同一モジュールを使用
電源
  • 750 V×2(エミュレーション出力の15%未満はエネルギー回生による)
ハードウェアトポロジ
  • マルチレベルインターリーブコンバータ
パワーエレクトロニクステクノロジ
  • シリコンカーバイドMOSFET
保護
  • モジュールは短絡、過負荷、および過熱から保護されています。
冷却
  • 水冷式
最終的なスイッチング周波数
  • 最大800 kHz(タイミングおよびスイッチング周波数の動的調整機能使用時)
コントローラの更新レート
  • 1 MHz
HILインターフェース
  • dSPACE SCALEXIO FPGAテクノロジを使用した光ファイバリンク
HILインターフェースの更新レート
  • 1.25 µs
1)  全帯域幅を使用した場合は最大で1,000 Vです。

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